第七暗部-重要参考人-仮初ハイド

#5

「前に来た時はもっと人がいた気がする」
 自然と溢れたその言葉から青年は自身が半年前鉱金に訪れていたことを実感する。

 政府が張った規制線を潜り抜け、駅構内へと侵入すると、現場は大量の血痕と死臭の残り香で満ちており、当時の凄惨さを嫌でも思い知らされる。

 しかし、青年の記憶が完全に蘇ることは無く、自身のやるせなさに心を痛めていたその時、突如一人の男が青年を襲う——

事件後の"鉱金"

 事件前は、一日平均利用者数200万人を超える景都が誇るターミナル駅の一つだったが、現在は、駅構内及び周辺エリアの封鎖により、人口が大幅に減少した。
 当時北区だったエリアは「第二北区」と改称され、現行の北区と徹底した棲み分けがされている。

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